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英語学習論の記事 (1/33)

暗唱マラソンを終えて


澤田塾では、昨日までのGW全7日間に渡って、「暗唱マラソン」という特別イベントを開催していました。

4/28(土) Day 1
4/29(日) Day 2
4/30(月) Day 3
5/3(木) Day 4
5/4(金) Day 5
5/5(土) Day 6
5/6(日) Day 7


10:15-13:30の午前の部では、
TOEICのPart 3&4の理想的な解き方の講義と暗唱指導を行い、
14:15-17:30の午後の部では、
NHKテキスト「実践ビジネス英語」と「高校生からはじめる現代英語」を使った暗唱指導を行いました。


このうちの2回は、通常のTOEICコースと実用英語コースに含まれているのですが、
多くの塾生が3回以上参加されました。(中には5、6回や全7回という強者もw)


5名ほどの一般の参加者もいらっしゃいました。


4/14開講のリーディング特化コースから始められた多くの塾生にとっては、
このGW特別イベントが、澤田塾の暗唱指導を初体験する機会となりました。


すんなり暗唱に馴染めた生徒さんもいれば、かなり苦労されていた生徒さんもいましたが、
一人ひとりの取り組み方や暗唱のパフォーマンスを個別にチェックさせていただいたことで、
それぞれの良いところや弱点を把握できたのが一番の収穫でした。



差が出る「暗唱力」


前から暗唱に取り組んでいる生徒さんたちは、さらに暗唱を極め、
初めて暗唱に挑戦した一部の生徒さんは、暗唱の楽しさに目覚めたようでした。


一方で、なかなか覚えられず苦労されていた生徒さんも少なからずいました。


「英語を覚えて、口頭で言えるようにする」という語学の基本的な部分において、
どれだけ能力的な個人差が出るのか、ということを指導者として改めて実感しました。


暗唱マラソンでは、授業時間内である程度まで暗唱を完成させることを目指して、
様々なトレーニングを最適な順番で行っていくのですが、
同じメニューを同じ量やったとしても、受講者の実力によって、暗唱にかかる時間は全く異なります。


学生時代に英語を声に出して覚えた経験がある方などは、比較的容易に暗唱ができるようになるのですが、
そもそも英語学習において、口を使った練習を全くしてこなかった方の場合は、
英語を覚えて言えるようになるために必要な体の器官(耳と口と脳)がまだうまく連動していないようで、
相当苦労されていました。


ですが、通常のクラスと違い、暗唱マラソンでは個別にフォローする時間が取れるので、
覚えるのに苦労している生徒さんには、どのステップでつまづいているのかを診断し、
的確なアドバイスをすることで、突破口を示すことができました。


どうしても時間がかかる人には、居残りでじっくり付き合うことで、
誰一人挫折せずに、やり続けることができたのはよかったと思います。


「暗唱」というのは、発音力や発声力、記憶力、瞬発力など、全ての総合力が問われる行為なのだと実感しました。


暗唱は、英語力を高めるための「手段」であると同時に、
英語力がないとできない行為でもあるため、英語力を証明する「結果」でもあるということに気付きました。


これは音読などにも言えますが、暗唱する様子を見れば、
その人の実力やポテンシャル、英語学習のバックグラウンドまでもが分かってしまいます。


すでに英語力がある人の暗唱は、流暢でスピードがありますが、
まだ英語力が十分にない人の暗唱は、言い淀みが多く、遅くなります。


「暗唱力」=「英語力」と言っても過言ではありません。



「日⇒英サイトラ」を導入

今回は、暗唱初挑戦という方も多かったので、
まだ十分に暗唱力がない受講生に対しては、暗唱の一歩手前の「日⇒英サイトラ」までできれば、OKとしました。


「日⇒英サイトラ」というのは、スラッシュごとの和訳を黙読しながら、
口頭で元の英語を言っていくエクササイズなのですが、
実は、暗唱の前段階として、本格的に導入したのは今回が初めてです。


これをある程度のスピードで言えるようにすることで、
次の段階の暗唱にスムーズに移行できます。


初参加の方も含めて、全員が「日⇒英サイトラ」までは授業時間内でできるようになり、
次回のセッションで暗唱を披露することはできるようになりました。


以前からずっと暗唱をやってきている継続生の多くや、
英語を覚えるのが得意な新規生の一部の方々は、早々と「日⇒英サイトラ」を終わらせ、
授業時間内で暗唱まで完成させていました。



「暗唱マラソン」を開催した理由

今タームのTOEICコースは、リーディング特化コースなので、
本来ならリスニング対策は一切行わないのですが、
GW期間にこのような特別イベントを開催することによって、
全受講生に、澤田塾のリスニング指導の真骨頂である暗唱を体験いただくことができました。


実は、GW期間に通常のリーディング対策の授業を行わず、
このようなイベントを全7回行った理由は、
毎年この期間は、旅行や帰省などの予定が入るため欠席率が高くなり、
受講生の間でコースの習熟度にバラつきが出てしまうからでした。


GW全7日間のうち、ランダムに2回くらいなら都合をつけられる受講生が多いだろうと判断し、
この期間は、通常授業を行わず、毎回完結型のセッションを計7回組むことにしたのです。


料金も、その2回は通常クラスの半額の3,000円として(2回でクラス1回分の受講料と同額)、
3回目以降は、さらに破格の2,000円で受講できるようにしました。


このような超良心的な料金設定にしたのは、
「仕事がお休みのGW期間に一気に英語力を伸ばしてやろう」という気迫と気概のある生徒さんが、
全7日間、受講し放題になるようにするためです。


実際、多くの受講生が3回以上参加され、
中には、全7日間、毎回参加されていた生徒さんもいらっしゃいました。


また、午前のTOEICの暗唱マラソンだけでは飽き足らない受講生は、
プラス1,000円で、午後の実用英語の暗唱マラソンにも参加できるようにしました。


基本的に、澤田塾はエクストラで頑張りたい人にとっては、極めて良心的なスクールになっています。



さらにエグい午後の部

午後の暗唱マラソンでは、全7回にわたり、
「実践ビジネス英語」の4月号と、「高校生からはじめる現代英語」の3月号と4月号を使いました。

4/28(土) Day 1  実践ビジ Workplace Trends (1)
4/29(日) Day 2  実践ビジ Workplace Trends (2)
4/30(月) Day 3  実践ビジ Workplace Trends (3)
5/3(木) Day 4  現代英語 「清宮先週」 (3月号)
5/4(金) Day 5  現代英語 「ドローン配送」 (4月号)
5/5(土) Day 6  実践ビジ Workplace Trends (4)
5/6(日) Day 7  実践ビジ Workplace Trends (5)


これらの教材は(特に「実践ビジ」)、本来ならば、受動的に理解できればOKというレベルです。

それを、自分でも言えるようにしてしまおう、というのですから、
午後の部はかなりエグいですw


午前の部で、TOEICのPart 4の暗唱はスラスラできたとしても、
実践ビジの英語を覚えて言えるようになるのは全く別次元の行為です。


ただ、コンテンツがTOEICよりも興味深いテーマだったりするため、
その分、「やり甲斐」や「覚え甲斐」もあり、午後の受講生はさらに暗唱に燃えていましたw


本来なら理解できればよい英語を自分でも言えるようにしてしまうのが暗唱ですが、
それによって、受動的なインプットを一気に能動的なアウトプットに転化させることができます。


自分で言える段階まで一気に持っていってしまえば、
本文を聞いたり、読んだりして理解するのは当たり前になります。


さらに、使われている単語や表現についても、知らなかったものも含めて、
「受動語彙」(passive vocabulary)を通り越して、
一気に、SpeakingやWritingでも使える「能動語彙」(active vocabulary)に引き上げてしまうことができます。


例えば、今回の実践ビジのWorkplace Trendsで登場する、
absenteeism(常習的な欠勤)やinsomnia(不眠症)などの単語を知らなかった塾生は多かったですが、
本文を暗唱できるようになってしまえば、これらの単語は認識できるだけでなく、
自分でも言えるようになっています。


当然、個々の単語の正しい発音を確認しながら、暗唱できるようにトレーニングしているので、
聞いても分かる単語になっています。


正しく発音できる単語は、聞いても分かる単語になるので、
初めて出合ったときに、正確な発音を覚えることが非常に大切です。



もっと易しい英語を暗唱する必要性

今回、特に暗唱に初挑戦された生徒さんが苦労される様子や、
一部の継続生がより骨の折れる素材の暗唱に四苦八苦する様子を見ていて、
「本当は、もっと簡単な素材の暗唱から始めた方がよいのかもしれない」と感じました。


TOEICのリスニング指導では、主にPart 4(一部Part 3も)の本文を暗唱するものと相場が決まっているので、
それ以外の素材を暗唱してもらおうなどとは、これまで考えもしなかったのですが、
暗唱に初挑戦する一部の生徒さんにとっては、TOEICのPart 4の英語は若干難しすぎることもあります。


Part 4のトークによっては、話の内容が複雑だったり、使われている表現が意外と難しいこともあるので、
全ての受講生にとって最適な暗唱素材になっていないケースもあります。


また、早口のオーストラリア人だと音声トレーニングがしにくいなど、
ナレーターの発話レベルの問題もあります。


そこで、今後、もっと易しい英語素材を暗唱するようなイベントやレッスンなども提供できたらどうか、
と考え始めている今日この頃です。


易しい英語素材ほど覚えやすいので、全員が授業時間内で暗唱まで持っていけるはずだし、
構文がシンプルな英語ならば、スムーズに言えるはずなので、より流暢な暗唱を完成させてもらい、
成功体験を味わっていただくもできるだろうと思いました。


また、シンプルな英語が、より能動的に自分でも使い易い英語でもあるため、
初中級者に対する暗唱導入のためだけでなく、発信力を向上させたい上級者にとっても有益ははずです。


ただ、易しい英語の暗唱が必要だとして、
どの教材を使ったらよいか?というのが、一番大きなテーマです。


現在、この件について、ツイッターで以下のアンケートを実施してみました。


以前、単純にオススメのNHKラジオ講座についてアンケートを取ったところ、
ぶっちぎりで「実践ビジネス英語」が人気だったので、実用英語コースの指定教材にしたのですが、
発信力向上のための暗唱用となると、違う結果になったのが興味深いです。


「中学校の教科書を暗唱する」なんていう方法もありますが、
大人の英語学習者には、内容的に物足りず、あまり実践的ではないかもしれないので、
NHKラジオ講座が目的に合うのではないかと考えています。

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