パート3対策(理論編)の記事 (1/3)

パート3攻略法(3)

前回までは、パート3(パート4も同様)の最も人気のある解き方と、その問題点についてお話しました。
今回は、いよいよパート3を解くためにもっとも合理的だと僕が考えている方法をご紹介いたします。

まず、設問を先読みするところまでは、従来の方法と同じです。
ただ、選択肢については無理に全て見なくても構いません。
余計な先入観を持ってから聞くと、放送を聞きながら勝手に別の話を想像してしまうということも、特に初・中級者にはよくありますし、このやり方では聞かれているポイントに集中することの方が大切だからです。

もちろん、余裕があれば、選択肢も見ておく方が解きやすくなることも多いので、その辺は個人の好みと、選択肢まで全て先読みをする速読力があるかどうかという問題になります。
あるいは、前の問題にてこずって、先読みが間に合わなかったときには、設問を読むことだけに集中するしかないということもあるかと思います。ですので、問題によっては、選択肢も読む余裕もあるでしょうし、なかった場合にはそれでも大丈夫です。

今回は、設問だけしか見ないときのパターンで、前回と同じ問題を使って解説していきます。

50. What does the man want to do?

51. What is the problem?

52. What will the man probably do next?

まず、先読みの時に、これらの問われているポイントをしっかり把握することに集中します。

「男性は何をしたいのか? 問題は何か? 次に何をするのか?」

放送を聞いているときは、決して選択肢は見ないようにします。
一度にいろんな英文を見ると、耳はパタッと閉じてしまいます。
純粋に放送を聞いていれば理解度80パーセントなのが、同時に選択肢に目をやると、50~60パーセントくらいに落ち、重要なポイントを聞き逃す確率も断然高くなってしまいます。

では、上記のポイントを踏まえた上で放送を聞いてみてください。
(実際は読んでいるのですが、聞いているつもりで)
放送を聞いているときに僕の頭の中で起こっていることを、心の声として実況中継していきます。

Say, Andrea, do you know where I can find some paper for the photochopier? I need to make ten copies of the agenda for the managers' meeting this afternoon, but the machine seems to be out of paper.


心の声:なるほど、男性はコピーを取りたいのだけど、コピー機が用紙切れなのか。これで、最初の2問の答えは選べそうだな。次は、男性が何をするかについて聞きとらなくては。女性が何か提案するかも。

There should be at least two boxes of paper in the supply cabinet next to Phillip's office. If not, you chould check with Phillip. He's in charge of ordering supplies, and he may know where there's more paper.

心の声:supply cabinetに用紙があるはずだけど、なかったら、Phillipってやつに聞けば、用紙かどこにあるかわかるって言っているのか。で、男性は何ていうのかな?

I'll go talk to him then. I already checked the cabinet, and I didn't see any more paper.

心の声:Phillipと話すってことね。cabinetは見たけど、用紙はなかったわけか。よし、これで3問目も答えられるはずだ。

このようにして、放送を聞きながら、それぞれの設問で問われているポイントをひとつずつ解決していきます。
「問題50オッケー、問題51オッケー、最後の問題もオッケー」という感じです。
選択肢は見ていなくても、どんな答えを選ばなければいけないかはわかっているわけですから、心配いりません。
放送を最後までしっかり聞いた上で、選択肢を見ていけば全て正解できるはずです。

50. What does the man want to do?

(A) Finish a report
(B) Meet with a client
(C) Place an order
(D) Make some photocopies

51. What is the problem?
 
(A) A meeting has been canceled.
(B) Some equipment is broken.
(C) A copier is out of paper.
(D) A manager is not available.

52. What will the man probably do next?

(A) Pack some boxes
(B) Get in touch with a coworker
(C) Reschedule a presentation
(D) Call a repair person

TOEICのパート3くらいの単純な会話であれば、放送をしっかり聞いて理解できていれば、設問に答えるときまでに内容を忘れてしまうということはないはずです。

このやり方の最大のメリットは、聞くことに集中できることです。
聞きながら選択肢を読まない分だけ、内容の理解度は高くなり、聞き逃しも減ります。

しかし、初級者が従来の方法を用いると、聞こえない英語がさらに聞こえなくなるのではないでしょうか。
仮に、「設問に答えなくていいので、放送を聞いてどれくらいわかるか」という実験を初級者に対して行ったとしたら、40~80パーセントくらいは理解できるかもしれません。
しかし、「放送を聞きながら、選択肢にも目をやって、解答を選ぶ」という負荷の高い作業を課されたら、放送の理解度そのものは10~50パーセントくらいに下がってしまうという人も多いと思います。

僕の個人的な感覚としては、重要なポイントに注意しながら聞いた場合には、80~100パーセントくらいの理解度を維持できますが、同時に選択肢も見ていたりすると、リスニングの理解度は最大で50~60パーセントくらいまで落ちてしまうこともあります。
放送に集中せず、聞き逃しが起これば、3問中1問くらい落としてしまう問題も出てきますので、満点は狙いにくくなります。

*追記: この記事は2011年に書きましたが、2012年度に担当したTOEICクラスでこの方法を紹介し実践してもらったところ、受講生の一人(高校3年生)が495点(満点)をたたき出してくれました。従来のやり方だと大体450点くらいにとどまりそうな感じの生徒さんでしたので、この方法の方が「全部チョン」する方法よりも優れているということが実証されたと思います。また、私塾「澤田塾」では、「全チョン方式」を取っていた生徒さんにこの解き方と次に紹介する音声トレーニングの指導を1か月間行ったところ、405点から465点までスコアを伸ばすことに成功しました。

パート3や4では、放送を聞いて理解することに集中するという、一見当たり前のことを実践することが、あらゆるレベルのTOEIC受験者に必要なことなのではないかと、最近あらためて感じています。

そして、放送をしっかり聴き取るという方法を本番の試験でも行うという前提があって初めて、リスニング力をアップさせる音声トレーニングが効果を発揮することになります。

そこで、次回以降の記事では、音声トレーニングの具体的な練習手順を中心に、公式問題集を利用したパート3問題の復習法をご紹介していきたいと思います。

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